3798 ULSグループ2022年度3月期第1四半期決算レビュー

個別銘柄分析

現在のバリュエーション

第1四半期決算後に上がりましたが、それでもPER29倍で過熱感があるとは思えません。ただ、PERの上限は30くらいだと思っているので、これ以上は業績がさらに上がらないと厳しいかなと思います。業種的に、PERの水準訂正が起こるとは思えないので、やはり業績に従って伸びていくのを待つしかないでしょう。

収益認識会計基準等の適用(8/19追記)

Twitterでコメントを貰いまして、追記したいと思います。他の企業にも影響が出ていますが、ULSグループも2021年4月から会計基準が変更となっています。その結果として、旧会計基準比(昨年同期比)で本第1四半期の業績は、売上高197,136千円増加、営業利益、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ81,963千円増加という影響が出ています。

これを加味すると、旧会計基準による第1四半期売上高1,457百万円(▲1.1%)、営業利益407百万円(4.9%)、純利益250百万円(▲6.0%)と、前年同期比と比較して微妙です。

そう考えると、期初の強気予想も新会計基準の影響が入ったものであり、その影響を除くと従来通りの前年並みか少し低いという保守的予想だったというわけです。

ただ、その予想に対しての進捗率は例年とあまり違いはありません。いつも、この保守的予想を上回ってくるのがULSグループなので期待したいと思います。

2022年3月期第1四半期業績

新会計基準開始ということで前年同四半期増減率の記載がありませんが、売上12%増、営業利益26%増と好調を維持しています。同社はDXのど真ん中ということもあり、『ウルシステムズ、長谷工グループのDXプロジェクトを支援~デジタル技術を活用し、次世代のマンション管理を実現~』というようなプレスリリースも出しています。企業の業績が好調な間は、DXに振り分ける予算も潤沢だと思うので、当面はこの好調さは続くのではないかと思っています。

問題は、業績に陰りが見えてからですが、DXへの投資は必要投資でありそこまで落ち込むことはないのではと期待しています。

2022年3月期業績見込み

通期に対する進捗率は、売上21%、営業利益31%でした。過去の進捗率からみると普通ですが、一番の違いは今年度は同社の業績予想が強気であるという点です。その強気予想に対しての進捗率なので、やはりかなり好調だと思います。これが続くのであれば、1回くらいは上方修正を期待してもいいかもしれません。

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