カバードコールとキャッシュセキュアードプットのいろいろ

オプション

諸事情あってトラリピと優待クロスは一旦お休みのため、最近はオプション取引を取り入れようと試行錯誤しています。これまでいくつか記事にしてまとめてきましたが、もっと具体的な暴落時はどうしたらいいのかとか、そういうことがわからなかったのですが、実践的なポイントを解説しているブログを発見したので、まとめてみたいと思います。

キャッシュセキュアードプットについて

メリット
  1. ポジションの清算が簡単:プット売りを買い戻すだけで清算できる。
  2. リターンが優れている:ただし、若干。
  3. 相場が上がる他、緩やかに下がっている場合でもプレミアムを享受できる。
デメリット
  1. コール売りに比べてプレミアムが少ない
  2. 原資産を保有していないので配当はもらえない
  3. 相場急落時に買い戻しによる損失が発生する。
相場急落時の対処法
  1. 買い戻しを行うが、急騰した価格で買い戻す必要があり大きな損失が出る。
  2. 相場が急落しているということは、ボラティリティが上がっており通常より高いプレミアムで新たなPutを売ることができ、買い戻しの損失をカバーできる。ポジションの調整がしやすい3ヶ月後のPUTを選ぶ。この時、あくまでアットザマネー付近のPutを売らないと、高いプレミアムは得られない。
  3. 権利行使を待ち原資産を保有することも考えられるが、原資産価格と実際の価格が離れすぎているとCCWに移行できず身動きが取れなくなる。
その他
  1. 権利行使価格に決まった計算はないが、KAPPAさんの本だと4%となっている。相場に強気であればアットザマネーに近いOTM、相場に弱気であればアットザマネーに遠いOTMとなる。
  2. 原資産を最初から持っていないのであれば、CSPから始めて、権利行使されたらCCWに移行すればいい。リターンは変わらない。
  3. 通常の下落で権利行使されるのであれば、権利行使されCCWに移行でも問題ない。権利行使後にCCWができないほど下がるのが問題。
  4. 満期日については、情報がない。3ヶ月先として1ヶ月ごとににロールオーバーするのか、1ヶ月として毎回満期日まで持つのかのどちらか。

カバードコールについて

メリット
  1. 相場急落時に現物の含み損は容認すれば、CCWは権利行使されずに満期日を迎え、その後は相場回復を待つことでオプションによる実現損は発生しない。
  2. 相場の緩やかな上昇であれば、原資産の値上がりとCCWによるプレミアムの両方を享受できる。
デメリット
  1. 相場急騰時に原資産を売却したくなければITMで買い戻しをする必要がありオプションによる損失が発生する。
相場急落時の対処法

カバードコールの場合いくつかあるが一番いいのは、急落時は何もせず、CCWができるくらい株価が回復してきたら再開すること。

その他
  1. 様々な相場でコンスタンスにリターンが高いのは1ヶ月先の2%アウトオブザマネーのコールをショート(売る)戦略。遠くても5%まで。
  2. あまり低いプレミアムのオプションはカバード・コールしても無駄
  3. プレミアムが低いなら満期を待たないでショートしているコール・オプションを閉じた(クローズ)したほうがいい。目安は、80%程度減価している状態。
  4. イン・ザ・マネーならポジションをクローズして次の期限のオプションを売ったほうがいい。バイアンドホールドしている原資産を元にCCWをするのであればローリングする。CSPで権利行使された原資産を元にするのであれば、権利行使まで待ってもいい。
  5. 3ヶ月先のCCWでプレミアムを1回もらうよりも、1ヶ月先のCCWを3回実行して3回プレミアムをもらう方が合計は多い。リターンも3ヶ月先より1ヶ月先が高い。

結論

  1. リターンは変わらないので、CSPからCCWへの移行という王道戦略を行う。
  2. CSP実行の際は、権利行使価格は相場に強気であればアットザマネーに近いOTM、相場に弱気であればアットザマネーに遠いOTMとする。満期日は1ヶ月。
  3. CSPは、暴落以外はできるだけ満期日まで保有する。株価が上がったところでプレミアムが低いからと買い戻しをすると、高い権利行使価格で新たなCSPを行う必要が出てくる。ベストなのは、権利行使価格付近で満期日を迎えて、さらに低い価格で新たなCSPを行えること。
  4. CSP保有時の暴落は、損失を出しても買い戻しを行い身動きが取れるようにする。ボラが高い状態でATMの新しいCSPを建てることで、高いプレミアムを受け取る。さらに満期日を3ヶ月先とすることで相場の戻りを狙う。
  5. 例外的に、暴落であってもATM付近で満期日を迎えた場合は、権利行使され現物保有でもOK。すぐに現物株価でのCCWを建ててボラが高い状態でのプレミアムを享受する。
  6. CSPで権利行使されたらCCWに移行する。CCWは、満期日1ヶ月で3%〜5%のOTMとする。
  7. プレミアムが80%程度減価したら、満期日を待たずに買い戻し新しいポジションを持つ。満期日にどうなるかわからない程度のITMはそのまま満期日を迎える。この場合は、仮に権利行使され現物がなくなっても売却価格と同じような価格で現物の買い戻しが可能。
  8. 明らかなITMになったら買い戻し新しいポジションを持つ。
  9. CCW保有時の暴落は、何もせずCCWが新たにできるくらい株価が回復するのを待つ。

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