3665 エニグモ2022年1月期第3四半期決算レビュー

個別銘柄分析

2022年1月期第3四半期業績

3Q累計でみると悪い数値ではないのですが、3Q単独でみると前年同期比の売上98%、営業利益80%とひどい数値でした。その他のKPIである総会員数、アクティブ会員数、商品総取扱高などを見ると軒並みひどい数値です。会員数は増えてはいますが、アクティブ会員数は2四半期連続の減です。

同時に通期業績の下方修正をしているのですが、そこでの見込み違いとして国内総取扱高を計画では前年同期比15~22%で見込んでいたが、結果は前年同期比と同水準であったとあります。商品総取扱高は、商品総取扱件数×商品単価で決まります。商品単価は前年同期比で上昇していますので、取扱件数が物足りなかったということになります。アクティブ会員数が減少しているので、当然、商品取扱件数も厳しい結果になります。一人当たり購入件数などのデータがないので、これ以上は分析できませんが、会員数とアクティブ会員が増えるかどうかが注目ポイントになるでしょう。

2022年7月期業績予想

下方修正の数値が、計画の下限も下回ったということでかなり売られました。ただ、現時点の株価は下方修正後のEPSをベースとしてもPER15.2倍と、かなり低いところまで落ちました。2023年1月期が増収増益に戻るという前提ですが、かなり割安な水準になっていると思っています。

同社の事業の中で期待しているのは、GLOBAL BUYMAとライフスタイル事業になります。以下のグラフの通り前年同期比で見ると順調そうですが、2Q累計と比較するとGROBAL BUYMAは356%増から250%増に、ライフスタイル事業は174%増から168%増にそれぞれ成長率は鈍化しています。もちろん、母数も成長しているため率では鈍化してくることは当たり前ですが、それであれば数値も開示して欲しいものです。

下方修正をしたことで4Q単独での数値は、前年同期比で売上94%、営業利益72%であれば通期業績が達成となります。つまりは、焦点になるのは2023年1月期の業績見込み数値であり、この数値が少なくとも昨年の2021年1月期を超えてくる数値でないと市場は満足しないのではないかと思っています。ただ、今の株価は相当に売り込まれた数値であり、2023年1月期の数値が何であれ失望売りには発展しないのではないかと思っています。無反応か上方向に反応するかだと思うので、長期的に同社のビジネスに期待するのであれば買い時ではないでしょうか。

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