キャッシュセキュアードプットとカバードコール戦略のまとめ

オプション

これまでに2本のオプション取引に関する記事を書いて、実際にキャッシュセキュアードプットからスタートしていますが、イマイチしっくりはきていませんでした。今回はそこら辺が整理できた気がするので、まとめてみたいと思います。

CSPからCCWへの基本的な流れ

①CSPを繰り返す場合

原資産価格の上昇によりPutが行使されないケースです。VIXが下落しPutプレミアムも低下しているので、新たなCSPポジションを建ててもプレミアムが低いのですが、一方で原資産がさらに上昇するのであれば、低いプレミアムでもCSPを建てた方が正解と言えます。

私の今の戦略は、相場トレンドに寄ります。

  1. 前のボックスを抜けている時は、前のボックスの上限を権利行使価格としてすぐにポジションを取ります。
  2. あくまでボックス内の時は、少し様子をみてボックスの下半分くらいでのポジションを狙います。権利行使価格はボックスの下限となります。
②CSPからCCWへの移行時

この場合は、原資産価格が下落しているということであり、それはVIXの上昇とPutプレミアムの上昇、Callプレミアムの下落を意味します。従って、下落中に新たなCCWのポジションを建てることは上策とは言えません。下落が終わり、VIXが通常に戻ってからCCWを建てる方がいいと思います。

なお、一度CSPポジションを買い戻し、さらに低い権利行使価格の先の限月でポジションを取り直すということもできます。ただし、この場合は、買い戻した際に払ったプレミアム以上のプレミアムをもらえるポジションという前提です。VIX上昇+Putプレミアム上昇ですが、売って買うのでその恩恵はあまり影響はありません。期限を先にすることによるプレミアムを受領する感じです。
メリットとしては、プレミアムは相殺した上でより低い権利行使価格にポジションを変えることができる点です。もし、下落トレンドになった場合に有効な戦略となります。さらに、権利行使美を先送りすることで、仮に権利行使価格以下まで下がったとしても下落が終わりVIXが通常に戻ってCCWが建てやすい状況で満期を迎えることができるかもしれません。

ということでこの場合の戦略は以下の通りです。 そして前提としては、CSPはボックスの下限に権利行使価格を置くため、常にボックスは下放れした状態ということです。

  1. 満期時に暴落状態となり、VIXが高くCallプレミアムが低い場合は、CSPの買い戻し+新たなCSPを建てることで満期を後ろにずらしてCCWに移行しやすい相場環境を待つ。
  2. 満期時が普通の状態で、Callプレミアムも落ち着いている場合はCCWに移行する。
③CCWが権利行使され保有資産が売却された場合

この場合は、相場が上昇しているということでありVIX下落、Putプレミアム下落、Callプレミアム上昇となりCSPへの移行にいいタイミングとは言えません。一方で新たなCallを売るにはいい状態と言えます。

そのため戦略としては以下の通りです。

  1. 右肩上がりの上昇の場合は、Callの買い戻しと新たなCall売りを検討します。プレミアムは相殺して、できるだけ相場の上昇についていきます。
  2. ボックス内の場合は、ボックス下限でのCSPに移行を検討します。
④下落が続き、Call売りが権利行使されず原資産を保有したままの場合

要は下落相場ということなんですが、ここが一番難しくなります。下落相場なので、Callプレミアムは下落しています。また、中途半端なCallを建てると原資産価格の購入価格に届きません。
あまりにも下落している場合は、少し株価の回復を待った方がいいかもしれません。ただ、逆にいうと下落トレンドである場合は、アットザマネー付近の高いプレミアムのCallを売ることもできます。このケースはもう少し検討が必要だと考えています。

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