6078 バリューHRの2021年12月期本決算レビュー

バリューHR 個別銘柄分析

2021年12月期業績

業績も業績も絶好調です。2021年度は売上23%、営業利益42%増と素晴らしい業績でした。特に営業利益率の改善が素晴らしく、売上が伸びて利益率も上がるという素晴らしいコンボになっています。

バリューカフェテリア事業

この事業での注目点は、特定保健指導のICT面談の急激な増加とAI-OCRを活用した健診結果入力件数の生産性向上です。ICT面談は既存の対面がICTに置き換わるだけではなく、ICT面談により利便性が増したことで面談数自体が急激に伸びています。確かに、いちいち病院に行く手間を考えるとオンラインで面談が済むことは計り知れない利便性をもたらします。

AI-OCRの活用については、すでに25%の生産性向上結果が得られ50%を目標とするということです。本格的に始まったのは11月と2021年度の業績にはあまり反映されていません。通期を通して効果が出てくる2022年度の業績への反映が楽しみです。

HRマネジメント事業

HRマネジメント事業は特筆すべきトピックはなかった様です。コンスタンスに新規の設立代行も行っています。また、BPOの拠点を大阪にも開設しここらへんの受注も増えることが見込まれます。

2022年12月期業績予想

増収増益増配に加えて株式分割も発表され言うことがない内容でした。その割には株価が上がりませんが、マーケット全体の影響に加えて昨年11月以降も大して下がっていないことも要因としてありそうです。

第三者割当増資の資金の使い道が記載されていますが、面白そうなのが「健康予測システム」「重症化リスク予測システム」の開発ということで、第三者割当増資も引き受けた東京海上と協働で開発するということです。蓄積したデータの利活用として面白そうですが、どのようにお金を取るサービスにしていくのか注意したいと思います。もう一つは、オンラインドクターで一般のお客を相手にするのではなく、自社サービスを利用する企業や健康保険組合向けに、受診勧奨支援や生活習慣病の重症化予防支援サービスを提供するプラットフォームとして活用するということで、こちらも期待ができそうです。

とにかく、健康という側面を全てカバーするサービス展開という形でウェルビーイングなどがキーワードになる昨今、ますます面白くなるビジネスです。

コメント